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ライフサイエンスと光学顕微鏡

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ライフサイエンスと光学顕微鏡

ライフサイエンス分野では、特殊な環境への対応と高い性能を有した機器が求められ、SmarActの各種高精度ステージは、超高解像度顕微鏡やラボオートメーションのサンプル位置決め用など多くの研究分野で活用されています。 SmarActのステージや計測機器は、極低温環境、高真空および超高真空、更に非磁性オプションを用意しておりますので、医療研究・表面科学・生物学・化学など多くの研究分野で利用いただけます。


■細胞間力顕微鏡

倒立顕微鏡にSLC-17リニアピエゾステージを組み合わせた細胞間力顕微鏡

細胞間力顕微鏡(CFM)は、原子間力顕微鏡(AFM)に似た走査型プローブ顕微鏡の一種ですが、より大きな力と変位で動作します。これにより、植物細胞の硬い細胞壁と高い膨圧により発生する大きな力を測定するのに適しています。 この顕微鏡には、SLCシリーズSmarActリニアピエゾステージを使用したXYZの3軸構成で、MorphoRobotXソフトウェア(オープンソースLinuxソフトウェア)を使用するLinuxコンピュータによって制御されます。リニアピエゾステージは倒立顕微鏡に取り付けられ、力感知プローブを使用してサンプルを押し込みます。 このシステムでは、SmarSLIDEステージの特徴でもあるプローブを配置する大きな移動で使用するStick-Slipモードと、力測定を行う際に必要なスムーズな移動に使用されるSmooth Scanモードを活用します。このシステムは、組織や細胞の硬さの測定に加えて、力のフィードバックによる正確な機械的刺激や細胞除去にも使用できます。

測定例:CFMによるシロイヌナズナの萼片(へた)画像
左) 萼片の共焦点画像スキャン。
右) 同じものをスキャンして得られた表面メッシュ。
データはMosca et al. 2017 より

参考サイト

■超音波による脳スキャン

霊長類の脳研究のための軽量プローブ位置決めシステム

Iconeus社は、パリを拠点とし機能的超音波技術を使用して、脳スキャンを取得するためのハードウェアおよびソフトウェアを製造しています。この方法では、特殊なプローブからの超音波の多平面波パルスを使用して、血流、ひいては脳の活動に関する情報を提供します。 最終的な2Dまたは3D脳画像の視野(および解像度)を最適化するには、スキャンプロセス中にこれらのプローブを正確に移動させる必要があります。
Iconeus社の装置を使用して行われる研究の多くは、齧歯類の頭部を固定した研究ですが、人間への臨床応用の開発を加速するという使命の一環として、霊長類に装置を使用することに関心が高まっています。ただしこれには、同社が現在提供している4軸電動スキャンプラットフォームよりも軽量なプローブ位置決めシステムが必要です。 SmarSLIDEのSLC-1740は重量がわずか26gで、既存の頭部固定プラットフォームよりもはるかに扱いやすく、プローブを正確に移動するために必要な単一の移動軸を維持しながら、被験者に優れた快適性を提供します。 その結果、Iconeus社は、霊長類用に販売されるすべての機器の標準プローブ位置決めシステムとしてSmarSLIDEを採用する予定です。

測定例:6MHzプローブを使用したアカゲザルの脳の機能的超音波画像([1]より引用)

[1] 脳の機能的超音波画像化により、行動中の霊長類におけるタスク関連の脳活動の伝播が明らかになりました。
Dizeux A、Gesnik M、Ahnine H、Blaize K、Arcizet F、Picaud S、Sahel JA、Deffieux T、Pouget P、Tanter M。Nat Commun、2019 年。doi: 10.1038/s41467-019-09349-w

■二光子重合用高精度顕微鏡ステージ

2光子重合(2PP)は、層ごとの製造に限定されず、nm範囲のものも含め、考えられるほぼすべての3D構造の製造に適した固有の3Dプロセス技術です。
透明な感光性液体材料では、重合する領域のみが小さなレーザ焦点内に選択的に配置されます。
このプロセスは、材料内でのレーザ光強度の二次吸収に基づいているため、非常に小さな焦点で非常に高いレーザ焦点強度と、材料内でのレーザ焦点の高精度な位置合わせが必要です。オーストリアのハイテク企業UpNanoはこの目的のために、SmarActの SOM-180150高精度顕微鏡ステージ(移動範囲120x100mmの長距離ピエゾステージ)のカスタマイズバージョンを使用しています。
画期的な2PPテクノロジーと組み合わせたステージの動作精度は、大きな可能性をもたらし、組織工学などの生体力学や、学術および産業研究における革新的なアプリケーションを可能にします。

UpNanos NanoOneの機能を実証するために、2PPを使用して鉛筆の尖った先端に小さな城を3Dプリントし、走査型電子顕微鏡で画像化しました。

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